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スタッフブログ

Staff Blog

自ら考えて行動し、成長し続けることを目指すエンジョブ社員のブログです。
大切なのは日々のちょっとした気づきや学びの積み重ね。
「仲間と、そしてブログを見てくださっている方々と共に成長したい!」そんな思いを込めて社員一人ひとり書いています。

成長へ向けた転換

石田由香

コロナウィルスの影響で大打撃を受けている旅行業界。

うちも、その影響を受けている会社の一つです。

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旅行業をやっているので、

「世の中がどれだけひどい影響を受けているのか。」

目の当たりにしています。


福井のお客様から多数手配をしてきた、石川県の加賀市周辺には
・山代温泉
・片山津温泉
・山中温泉
・粟津温泉
などの人気の温泉地があります。


どの温泉街も、修学旅行レベルの大きい団体さんが泊まれるような
大型旅館がボンボンと林立しています。

どの旅館さんともたくさんの取引をしてきましたが、
知っているだけでも、
今年に入って
5件は店を畳んでしまっています。


仲居さんやフロント業務の人、給仕の人、料理人等
どの旅館さんも、たくさんの従業員さんを抱えていたはずです。

そして、このコロナ禍の厳しい状況の中、
どこの企業も生き残るだけ精一杯です。

なかなか求人を実施しているような会社なんてないです。

そんなところに、
「解雇」と言う形で放り出されるのです。

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緊急事態宣言が春に出ましたが
その少し前から、うちも予約のキャンセルがバタバタと出てきて
予約の問い合わせは全く来なくなりました。


月間の利益は、私達の給料代にも届かないレベルで
今まで体験をしたことのない「赤字」になりました。

というか、私が入社して20年以上たちますが
初めての赤字だったのではないでしょうか。

2月までは過去最高利益を叩き出し続けて
今年の決算は凄いことになるんじゃないか
と話していただけに
悔しい限りです。


それでも、今もこうやって存続していて
社内で
「誰がリストラされる?」
とか

「給料がカットされるって!?」

「一応、ハローワーク見に行く?」

なんて話題が、一度たりとも社内で出ず

"会社がなくなるんじゃないか"

と言うストレスにさらされずに済むのも
社長の経営手腕の賜物です。

「こんな時の為に」借り入れを行って
運転資金を確保し、
設備投資をし、

健全な経営を行ってくれていたからです。

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そして、Go To Travelキャンペーンで
多少は回復しつつあるものの
まだまだ例年に戻ったとは言えない状況です。

そんな中でも、「未来の利益を見据えた設備投資」に動いています。


うちの会社は、県内で小中規模の企業としては
かなりなレベルでIT化が進んでいます。

盛って話しているわけでも何でもなく
社外の方とお話をする機会の度に

うち規模の会社さんは
普通だったら
何とかExcelやWordを駆使して
えっちらおっちら
会社の業務を行っているのです。

うち規模とは、
社員15人程度の会社のことです。

我が社は、8年前に
業務を円滑に行える基幹システムを構築して
今現在使っています。

顧客のデータベースと
仕入れ先のデータベースを主に持ち
見積作成や、旅行手配から経理業務を行うものです。

今から動く、来年実施される設備投資は
そこから更に進化した基幹システムを作り上げることになります。

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去年から話は上がっていますが
今現在、私はミッションをいくつも掛け持ちしています。

1・社内サーバの移行
2・社内システムのリニューアル
3・社内システムのクラウド化
4・テレワークの整備
5・既存サイトの改修

去年から取り掛かっていたサーバ移行が、やっと今月に完了しました。

とは言え、まだミッションは4つ残っています。

主婦業、ママ業をこなしながらの勤務なので
仕事が残ったので残業します
なんて言えない働き方をしているので、いっぱいいっぱいです。

この4つのミッション。

なかなか厄介です。


別々に走るように思えていたのですが、
一個のミッションにまとめられそうになってきました。

皆さん、CRMとかSFAとかCTIとか聞いたことありますか?

社内のシステムなんてものは、
パッケージのソフトを買ってインストールして使うか
スクラッチと言って、自社用に専用に作ってもらうものが主流でした。

しかし、最近はそのIT事情が変わってきました。

今回担当する私も、実はCRMだとかCTIだとか、全くなじみのない言葉でした。

ミッションを任されて、勉強して、やっと理解できるようになりかけています。

CRMやSFAは、「営業支援ツール」と言われているものです。
違うようで、どちらも近いものなので、
うちみたいな小さい会社では営業支援ツールとして
ひとくくりで考えていいと思います。

今回導入しようとしているものは
ザックリで言うと、
CTIというツールを入れて
電話機ではなく、パソコンで電話を受信し
パソコンを通してお客様と話すようになります。

つまり社内から電話機がなくなります。

かかってきた電話は、CRMに入っている顧客情報と連動しているので
電話に出る前から、既存顧客のデータが画面に表示されています。

私たちは、
社員の誰が話し中で、誰が対応できるのか
画面で分かります。

もちろん、かかってきた電話が誰の担当のお客様かも
当然わかります。

お客様との通話内容は、
自動的に顧客情報の中に
通話履歴として音声ごと残ります。

うまくいけば、AI機能がついているので
電話の内容が自動的に文字で
履歴として残せる可能性があります。

顧客画面には、受信したメールは顧客に紐づいて保存され
顧客の画面から送信したメールも履歴として残されます。

SMSやLINEも顧客システムと当然連動されます。

社内で使われているチャットワークも連動するので
用件の依頼も、チャットシステムに切り替えずに
顧客とやり取りをしながら画面の中で行われます。

その日に社員が実行した仕事は
何に何分使ったのか
どんな成果を出しているのか
全てレポートされ表示されます。

見込み客が「埋もれる」なんてこともなく
自動的に取り出されてきます。

そして、成績の高い人がやっていることが視覚化され
社歴の浅い人に同じことができるようにできます。

また、お客様からの質問は
ナレッジシステムで、システムに予め登録していた対応を表示してくれます。
Q&Aを頭に叩き込まなくていいのです。

もしも、「どんな清算方法がありますか?」と質問された場合
画面で「清算方法」と入れるだけで
回答コメントが表示されるのです。

つまり、電話業務に慣れていない人でも
ベテランと同じレベルで対応ができると言うことです。

更に、お客様から見積りを求められた場合
どんな場合にどんな商品を勧めたらいいのか
システムに仕込んでおいて
新入社員さんがそれを見さえすれば
提案する旅館をピックアップできて
簡単に見積りを作成することができます。

他にも、既存サイトも同時に改修して、CRMと連動させるので
サイトを見に来ていたお客様が
既存顧客であれば、システムのAIが判断したお客様の購買意欲につながるものを
画面に表示させられるのです。

問い合わせをしてきたお客様が、
サイト内のどこをたどって来たのか
どこのページをどれだけの時間見ていたのか
電話対応する時にわかるのです。

もちろん、ここの書いたものは全てクラウド上で行うものです。

最初は、"基幹システムをクラウド化する"という指令でしたが
一年温めるうちに、オーダーが増えました。

別々のミッションではありましたが
CRMを通して、一つのミッションとして走らせることができそうです。

正直、今の基幹システムは使えることは使えるし
構築費もかかるから
今のままでもいいのではないか
と社長には何度も確認をしています。

しかし、社長は私が見ている景色よりも
もっと先を見ています。

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クラウド化もテレワーク化も、
たまたまコロナウィルスのことがあったので
そのことだけに目を向けているように見えます。

実際、私もうちの子の小学校が春にコロナで休校になり
二週間も仕事を休むことになりました。

テレワークができたら
家で仕事ができていたはずです。

またコロナが流行するかもしれないから、そのために社長は、設備投資をしようとしているのか
と言うとそうではないです。

もっと先のことを考えています。

今いる社員さんのご両親のどちらかが介護が必要になった時

誰かが大きい病気にかかって
在宅療養を余儀なくされたら

そんな遠い未来を見ています。

新しい人を入れて
一人前になるには、年数と教育費がかかります。

すでに仕事ができる人が
自宅で社内と同様のことができるようになれば
戦力が落ちることはないです。

そして、このCRMを入れれば業績につながります。

他社もこんなシステムは入れていないので
差別化にもなります。

このシステムは、簡単な改修であれば
自分達で作り替えられます。

今までは、ちょっとした項目を増やしたり
価格設定が変わったり
出力書類のレイアウトを変えるだけで
システム開発業者さんに
何百万円と言う費用を支払って改修してもらっていました。

頻度で言えば、
平均して一年に一回程度です。

それが削減されるわけです。

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高い買い物になるのは間違いないけど、
いい買い物になりそうです。

社長が見る景色は広すぎて
考えの浅い自分ではなかなかピントを合わせるのは難しいです。

ちゃんとピントを合わせて
業績につながるシステムの導入を目指します。