大企業にない中小企業に就職するメリットとは!?
高橋純
▼2024年9月の経営計画発表会の方針発表時
私自身、運よく友人の紹介で20代のころに大企業、
それも上場企業に転職したことがあります。
(株)橘高という会社で、元々は菓子の卸問屋で関東を中心に
コンビニのフランチャイズ展開をしていました。
転職した当時は、週休二日制度がまだ世間で定着してない時代に、
土曜日が半休というだけで浮かれたものです。
「しかも残業がない!」
当時は、「24時間働けますか!?」というフレーズが大流行した時代ですから相当異例でした。
また給料も当然アップし、賞与も増えて、スーツにネクタイをして仕事をするという自分の理想形でした。
当時の私の仕事は、スーパーバイザーという店舗指導でしたが、
分厚い本を渡されて自分で勉強するようにと促されました。
大企業ですから、優秀な大卒を通常は採用していますので、恐らく本を渡すだけで自分で皆さん勉強するのでしょう。
勿論、昔から変に「まじめ」でしたから、一回もページを開くことなく、
机の引き出しに入れっぱなしでした。。
まだ携帯電話が普及してない、ネットで検索をしない時代です。
しかし、あちこちの店舗の社長に直接指導して回るわけですから、
それなりに工夫と気遣いが必要です。
私は悪戯好きで、当時から工夫・改善する習慣はあったので、
新人時代から賢い立ち回りを演じていました。
何をしていたかというと、立ち読みです。
加盟店に店舗指導に行き、雑誌コーナーで堂々と1時間くらい雑誌を立ち読みします。
そうすると、「こいつは只者ではない・・・」と勝手に、私の一言一言が重くなります。
先方はロイヤリティを払い指導を受けたいわけですが、
私は指導をせず、勝手に加盟店の雑誌を読んでろくに見て回りすらしない。
クレームを言われるような紙一重の対応ですが、自分でいうのも何ですが、そのあたりのコミュニケーションの取り方の上手さ、さじ加減は昔からそれなりに出来ました。
勿論、そんな横柄な対応ばかりだったわけではありません。
と、いうことで、型に嵌ることが出来なかった私は、「最高の職場」で何の不満も無かったのですが、独立を決意して現在に至ります。
▼発表会後の集合写真
経験上、大企業の良さは十分に分かってもいますので、
もし私の子供が大企業に就職するとなれば、大絶賛して大喜びすること間違いありません。
しかし、大企業には誰でも就職出来る分けでもありません。
それなりの学歴・資格が必要です。
中途採用となると、更に狭き門でしょう。
では、中小企業に入社するメリットとは何でしょうか!?
それは、風下から叩きあげですべての業務に精通することが可能なことです!
大企業に入社した場合、営業ならずっと営業をしますし、事務なら事務。
それも事務の中でも、一定の限られた事務の一部を担当します。営業も然りです。
沢山社員がいますので、完全な分業制です。
数年に一度は、部署が変わるなど移動はあるでしょうが、
それでもその部署の中の一部を担当することには変わりません。
会社全般の業務内容に精通する人は、本当の選ばれた上層部の人間、縁故入社だったり、超高学歴だったり、
普通の一般社員には中々抜擢されるチャンスは回って来ません。
死んだ魚の目のような大人になるのは、居ても居なくても、同じの人間、自分の存在価値に自信が持てないからでしょう。
しかし中小企業の場合は、良くも悪くも違います。
特に弊社のような社員数が10数人の会社なら、そんな悠著なことは言ってられません。
それこそ猫の手も借りたい。。(実際、猫がいるので借りてます(笑))
だからチャレンジ精神があれば、どの業務にもトライが可能です。
▼入社して色んなことに挑戦してる久原さん
この意味は新卒の人には伝わりにくいかもしれません。
実際弊社の24年新卒3名が入社以降1年間で行く外部研修は、
2024年10月末現在の入社半年間で現在6個。
(1個の研修で3回とか3日間とかの場合もあります)
入社一年間までは、後半年間あるので、まだまだ増えるでしょう。
これが可能なのは、間違いなく中小企業だからです。
分かりますか!?
一年間、ずっとベルトコンベヤーのように同じことをしている人と、
同じ仕事だったとしても、自分で考えて働いて数字を追い、仲間と共有し
一喜一憂した一年間とでは、文字通り雲泥の差です。
部活でいえば、100人を超す部員の中で3年間補欠選手で、誰からも頼りにされない無名で終わるのと、
部員12人しかいないですが、レギュラーで重要なポジションに付き、自分の力で勝敗が左右するチームの一員とでは、同じ部活でも体験する質が違います。
しかも部員数が少ない弱小ではなく、優勝を目指すチームであれば尚更です。
▼仲の良い提中さんと大久保課長代理
中小企業のメリットは、経営に近いということもあります。
20代で中小企業とはいえ、経営者と肌間隔で付き合える経験は、
人生の中で本当に貴重だということは、私も独立してから、やっと分かりました。
あの経験がなければ、間違いなく、今の私はないでしょう。
また年収においては、大企業のほうが間違いなく安定しています。
先ほども申したように、私も自分の子供ならば、大企業に就職して欲しい。
しかし、中小企業の場合は、社員数が少ない分、年功序列でない実力主義なら大抜擢もあり得ます。
私は、経営計画発表会という正式な場で、あるいは内定後のご両親の前で、あるいは入社式で、
度々、「こういう風に期待している」「その暁にはこうする!」「こういう待遇になる」
と宣言していますが、どれも「約束」だと重く受け止めて絶対に守る所存です。
別にカネで釣るとかそういうことではありません。
本当に、そうなると信じていますし、実現可能なことしか私は言いません。
実際、私事ですが、友人には常に、
「30代でこうなる、40代でこうなる、50代でこうなる・・・」
と昔から未来のことを考えるのが好きでしたので、
時代と共に語る度に、「また大きなことばかり言って・・・」と揶揄されて来ましたが、
現時点で10年前倒しで、5倍以上で達成しています。
ちなみに私が言っていたのは、ビジョンではなく、計画です。
計画ですから、日付が定まっていて、数字があり、曖昧なものではありません。
▼今年も目標達成!8月は台湾旅行へ
ソフトバンクの代表を務める孫正義が20年以上前に言った言葉の中に、
「登る山が決まったら、人生の半分は成功したようなものだ」
というのがあります。
これはつまり、殆どの人は自分がどの山に登るのかすら分かっていない。
だから誰も登り方も考えないし、登ろうとも思ってすらいない。
だから、登る山が決まれば、その時点でもう既に半分は勝ちだということです。
あなたは、自分が「登るべき山」はありますか?
やりたい仕事=自分が登るべき山だと勘違いしてしまう人が大半の中、
それが見つかれば、残るは後半分です。
▼2024年度、第25期経営計画発表会 経営方針発表動画