会社を興したのは24歳の時です。当時は生活に困窮しており、起業するしかなかったのです。それからずっと、「自分がこんなところで終わるはずがない」と信じてやってきました。
最初の頃は、何事にもこだわりが強いため社員に任せられず、何でも自分でやってしまうばかりでした。しかし、たくさんの社員の人達と出会い、共に仕事をする中で、「育てているつもりで、実は自分が育てられている」ということに気がつきました。
今の時代、どれほど優れた企画やサービスでも、すぐに他社は追随してきます。しかし、社員の実力だけは、そう簡単に真似できるものではありません。だからこそ、中小企業は人材を強化すべきであると確信しています。
何より、頑張っている人を見ると応援したくなりますし、その姿に感動すれば、自分自身がモチベートされます。そんな、共に成長していける関係を会社全体で作ることが、私の一番のこだわりです。
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エンジョブを興した理由は?
マイホームと車のローンに追われ、会社勤めをしながら朝は新聞配達、夜は飲食店でアルバイトをしていました。しかし、完徹で居眠り運転をしてしまい、愛車は廃車に……。さらに2重の自動車ローンを組むはめになってしまいました。とてもじゃないけど、これ以上働く時間は確保できないと、自営業の道を目指すことに(当時は起業という言葉はありませんでした)。独立したというよりも、文字通り自営を始めたイメージですね。
会社を続けていて、変わったと感じていることは?
20代のときはとにかく負けず嫌いで、なかなか人に頭を下げられませんでした。しかし会社を運営する中で、自分が意地になると社員が代わりにお詫びをし、フォローしなければならないことを知り、自然と頭を下げられるようになりました。
いろいろな壁にぶつかりながら、「1人ではチームは強くならない」、「自分だけの能力では世の中に通用しない」と気がついたのが、20代後半のこと。それから徐々に、人材育成に力を入れるようになりました。共に成長していく社風を作ることで、会社のチームワークもどんどん良くなっていったように感じています。
しかし、単なる馴れ合いではなく、良くないことはどんなにお世話になった先輩であってもきちんと報告し、問題として共有する土壌があります。それでも決して関係がギスギスしないのは、他社にはなかなかない関係でしょう。
これまで、仕事で一番嬉しかったことは?
社員が何かを成し遂げたとき、「これも社長のお陰です」、「自分をここまで育ててくれてありがとうございます!」と言ってもらえると、何とも言えない幸せな気分に浸ります。ただし、内心ではジーンと来ているくせに、恥ずかしいのでそれを表情には出さないように頑張っています……。
たまのオフには、映画を観に行くことが多いです。とくに実話を元にしたものや、自己啓発系の映画が好きで、気に入っているのは『マイ・インターン』や『最強の2人』、そして一番は『フォレスト・ガンプ』です。たまには誰かと食事に行くこともあり、一緒にいる人が喜んでくれると、こちらも充実感を覚えます。