育休、産休のススメ
石田由香
社内、社外を問わずこれから将来に結婚や出産を迎える女子へ...。
ママ社員から言いたい。
今回、求人を募ったところ、たくさんの方から応募を頂きました。
みんなに来て頂きたいところではありますが、枠は決まっており、たくさんの履歴書から選ばざるを得ない状況で、その合否を決めるのは本当に悩ましいものでした。そのたくさんの応募書類の中で、お子さんがいる方がとても多いことが印象的でした。
みんな、自分と同様に子育てと家事を頑張っている同志達です。個人的感情もあって、そんな人を応援したい気持ちでいっぱいでした。しかし、来る履歴書はそんな子育て世代だけでなく、独身女子や男性もたくさん入ってました。
そうすると、決まった枠の中で子育て世代の人達は、見えない試合会場で独身女子や男性達と戦うことになります。何時には児童クラブや保育所のお迎えがあるから退勤したい。などの記述もたくさん見かけました。印象的なのは、お子さんが年長さんや低学年です。と言うかたが多いことです。
きっと小さい頃は一緒にいてあげたい。その気持ちで主婦やアルバイトで頑張って、やっと学校に行くようになったから働きたい。と言う気持ちになったのだと思います。その気持ちはよくわかりますが、その決まった枠に入ろうと思うと、条件なしで勤務できる方より何かが優れていないとその枠には入れません。
それは、うちの会社に限った話ではなく、正社員を募集しているどこの企業にも言えることだと思います。
スキルであったり、交渉力であったり、感じ良さであったり、人より「特に」秀でたものがないと、企業にとって自分より条件のいいライバルを押しのけて、正社員の枠を勝ち取る。と言うのは本当に厳しい。と言うのが現実なんです。
能力のある方でも、履歴書と面接で自分の能力を知ってもらう。と言うのはかなり難しいものです。一番いいのは、前職で再度応募すると言うことが、一番自分の能力をわかってもらえるので採用してもらえたり、自分の状況に合わせた勤務体系を取ってもらえる近道だと思います。なぜなら、『一から仕事を教える。』と言うのは企業にとっても時間や人件費を使うことで、自社での勤務経験があって、勤務時に戦力になっていた。と言う点はかなり有利に働くからです。
しかし、それも「採用枠」があっての話です。募集していなければ、勤務経験があろうが採ってはくれません。
厳しいかもしれませんが、それが現実なのです。
まして、子育て世代であれば土日や祝日は休みたい。残業はできない。勤務時間もあまり融通が利きません。だから、その条件に当てはまる採用枠があれば、求人が殺到するのです。しかし、その条件は独身女子や男性にとっても魅力。つまり、その戦場で戦わないといけないのです。
そこで、私は独身女子や出産を希望する既婚女子に言いたい。
今、勤務しているのであればその職場はやめるべきではない。一旦、出産で離職すればそれは「ブランク」として企業は見ます。当然、応募時にそのブランクは有利に働くはずがないのです。
そして、今勤務している休日や所得や福利厚生や退職金制度などの諸条件よりいい職場に、再就職できる可能性は余程の運と実力を持たない限り無理な話なのです。
その現実を理解せずに、離職してしまう方が本当に多いです。
いい条件で勤務している人ほどやめるべきではないです。
そして、実際に産休と育休を取った者から言わせてもらうと、その期間の「手当て」はとてもありがたく、助かるものでした。
今もらっているお給料の満額はもらえません。しかし、加入している年金や健康保険の契約内容によりますが、大体今もらっている給料の7~8割の金額が自動的に自分の口座に入ります。そして、その間の健康保険や年金の支払いはしなくていいのです。
結婚相手や家庭の事情で、そうも言えない方も大勢いらっしゃるだろうから、仕方ない部分もあるかもしれませんが、安易にやめると言う決断をするのは、本当にもったいないです。勤務先によっては育休は1年と言わず2年だったり3年だったりします。手当ては一年しか出ませんが、籍は会社に置いてもらえるので退職せずに済む。再就職先を確保できる。と言うメリットがあります。
一人目の育休中に、次の子を授かることがあれば、再び育休が二人目に適用されるのです。
子育てをしながら働くことは大変なことではありますが、定年までの長い人生。生涯の所得を考えれば、目先の数年で判断するのではなく、長い人生を見て判断して欲しい。
ちなみに、うちの会社は一旦退職後に子育てが落ち着いてから再就職される方が何人もいます。復帰時にはフルタイムと言わず、パートとして始めて時期を見て正社員に戻る。と言うことができます。
私も、子供が赤ちゃんの頃はパートで働き、昼休みに授乳しに帰ったものです。子供の成長と共に退勤時間を延ばし、今では正社員にして頂いて頑張ってます。
独身女子がこのブログを見ているのであれば、うちの会社は長く勤務できる会社ですよ。とアピールしたいです。
そして、今当社で在職中の私の後輩女子。
いつか結婚や出産を考える時に、産休や育休を取ることを前向きに考えて欲しいです。
ママ社員より。