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スタッフブログ

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自ら考えて行動し、成長し続けることを目指すエンジョブ社員のブログです。
大切なのは日々のちょっとした気づきや学びの積み重ね。
「仲間と、そしてブログを見てくださっている方々と共に成長したい!」そんな思いを込めて社員一人ひとり書いています。

「賞与」の正体

齋藤秋紗

こんにちは!齋藤です。
最近は双子の姉妹の中でも白黒のあいちゃんがふくふくに太ってきまして、そのおなかを触るのが毎日の楽しみになっています。

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今回のテーマは「賞与」についてです。


いつもと趣向が変わったテーマですが、最近行かせて頂いた経営系の研修にて目からウロコの気づきがたくさんあったので共有したいと思います。


まず、皆さんは賞与というものに対してどのように思われているでしょうか?



・会社から払われて当然のもの
・欲しいけどもらえない
・一定の基準を満たせば決まった額が支給されるもの
・とてもありがたいもの


それぞれの考え方があると思います。

もともと私は賞与についてあまり深く考えておらず、
「会社で出た利益から社員に還元する」という部分についてもそこまで想像がついていませんでした。


そんな私が、最近経営系の研修にて「会社の利益が出る流れ」を知るゲームに参加してきました。
「マネジメントゲーム」といい、経営版人生ゲームのようなものでした。
5~6人で1グループ。全員が盤上で自分の会社を作り、順番に何か1つ行動を起こして制限時間内で会社の経営をしていくというものです。

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人生ゲームとの違いは大き2つ。

1つ目は、自分の行動を決めるのはサイコロやマス目ではなく、「自分の意思決定」だという点です。


自分の番が回ってくると、自分は経営者としてこの回に何をするのかを決めます。


・材料を仕入れる
・製品を加工する
・市場に売りに出す
・人を雇う
・社員教育をして生産性を上げる

材料を仕入れるのにも、人を雇うのにも社員教育にもすべてお金がかかります。
その分が、自分が最初に持っているお金からどんどん引かれていきます。
しかし同時に、商品が売れるとそれだけお金が入ってくるので、その場で今持っているお金が分かります。

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2つ目の違いは、ゲームの制限時間が終わると全員「決算処理」をするという点です。

簡単に言うと、自分が今おこなっていたゲームの結果を赤字か黒字で出すことです。


自分が最初に持っていたお金は、商品を売ったり設備投資をしたりでずっと動いていました。
決算では、最終残っているお金からまずは雇っている人たちの給料を払います。
そして国に税金を払い、実際の純粋な利益を計算します。


これが実際の会社で言う「1年」。
このゲームをわたしたちは研修で5回繰り返し、5年分の経営をしました。

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面白いのは、全員同じ条件・同じお金から始めたのに、人によって全く違う結果になっていることです。
業績を右肩上がりで伸ばし、元にあったお金をどんどん増やした人もいて、中には一度倒産して再度お金を借りて再スタートをした人もいました。


私はなんとか4年分は黒字経営を続け、最後のみ微妙な赤字と言うことで、まあまあのラインで保ちました。
一緒に参加した多田さんはなんと全体で1~2番を争うトップまで登り詰め、柳さんは私よりもちょっと上くらいの成績でした。

このゲームは社長の意思決定や会社の利益計算を体感できるゲームです。


やっている間は

「周りは全員ライバル。戦略と戦略のぶつかり合いが怖い...」

「倒産しないか?」といつも不安。現金がなくなるとドキドキしてくる。

「設備投資が羨ましいが現金がない」。


と本当にハラハラして緊張して怖かったです。
常に「自分の意思決定は合っているのか?」と不安でした。

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そして一番不安なのは1年が終わったときです。なぜか?社員の給料を払うからです。


ここで社員の給料が払えなかったら、実質会社は終わりです。社員がやめてしまうからです。
社員の給料だけ払えたらとりあえずほっとします。


「今期も社員の給料が払えた...」というのが一番の安心でした。
このゲームをするまで、私は実際の会社でも一番最初に計算されるのが社員の給料だということを知りませんでした。


一部だけですが、こんな盤上のゲームだけでも良く分かりました。
想像していたよりもずっと、経営者の意思決定は難しく、利益を出すまでの道のりは遠く厳しいものでした。

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最後になってしまいましたが、ここで改めて「賞与」について少し考えてみて欲しいのです。

私はこのゲームをした後、「実際の会社ではまだプラスで賞与がある」と思い出したら眩暈がしました。


毎月の社員の給料を払うのにも胸をなでおろす状態でだったのです。


それを経て出た利益です。
最終持っているお金から固定費や支払い、税金も引いてやっと残った利益です。


使い道は、「次の期の設備投資」!「社員教育」!「広告」!「商品開発」!
必死です。これを怠ると行き着く先は倒産だと学んだからです。


しかし、実際の会社にはボーナスというものがあり、社員はこれを楽しみにしています。

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ボーナスの額は社長が自由に決めることができます。別に0でも罪にはなりません。
会社のことだけを考えれば、本当は0にしてさっさと設備投資に回したいです。
今では良く分かります。


それでももし、あなたの会社でボーナスがあるとするのならば、それは100%社長さんがあなたを大切に思ってくれているからです。

もしないのならば、社長さんは本当に毎回つらい思いをされて、「もっと社員に還元できるようになりたい」と思っているはずです。

出た利益を社員に還元してくれるというのは、社員の満足度を上げるため、これからもずっと頑張ってくれるよう、その「期待」を込めて。
本当にそれだけです。

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社長業をし、毎日毎月数字とにらめっこをしていると、どうしても数字にシビアになります。
身を削った投資に対しての利益が見込めないものに手を出すことは断固しません。

例外が賞与なんです。
別にボーナスを払ったからといって、他の投資と同じように生産性が2倍に上がるとか販売数が3倍になるとかいう保証はありません。

そんな中で、ボーナスがもらえるなんて本当に1万円でも5000円でも有り難いことです。
別に0円でもいいのですから。

賞与を頂いている私たち社員は、もっとその重みを知り感謝をしなけばいけないし、その分自分の生産性を上げられるように考えて努力をしなければいけないと実感をしました。


毎日孤独に意思決定を続けている社長さんを、力強く支えていける社員になっていきましょう。