ダブルキャスト化の推進
こんにちは!齋藤です。
最近またYouTubeでゲーム実況を見るのにはまっています。
「ゼルダの伝説」シリーズが好きなのですが、自分だと下手すぎて先へ進めなくなります。
上手で丁寧に進めてくれる人の実況を見るのがとても楽しいです。
仕事柄、YouTubeの広告収入なども調べるので、つい金額を計算してしまいますね。
さて、今回のテーマは
「仕事のダブルキャスト・トリプルキャスト化」についてです。
これは、ここ2年くらいエンジョブ内で急速に取り入れている仕組みです。
簡単に言うと、「特定の仕事ができる人を2人、3人と増やす」ことです。
私は、この仕組みを意識的に取り入れ、社風に定着させることが会社を強くすることに直結すると実感しています。
というのも、業種に限らず「この仕事はあの人しかできない」という状況はどこでもあると思います。これがいけないのです。
よくない理由は、
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・その人が休んだらその業務は停止してしまう
・もしその人が手を抜いていたとしても、周りの人は分からないから発見できない
・人手が必要になっても手伝える人がいない
・効率悪いやり方をしていても誰も気づけない
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良いことが全然ないですね。
しかし、多くの企業はこれを気づかないうちにしています。
私たちエンジョブも、ほんの3~4年くらい前まではそれが普通だと思っていました。
例えば、全国の旅館さんの細かい情報はマニュアル化されておらず、4人くらいいる営業の人たちが個々の知識をもとにプランを作成していました。
逆に、「誰でもわかるよう、統一されたマニュアルを作ろう」と提案したら「そんなことしなくていい。自分の知識でやる方が何倍も速いから会っても使わない」と反対されたくらいでした。
そんな状態で、新入社員の人が入ってきたら大変です。
入ってきてもマニュアルがなく、先輩からの指導を頼りに自分の知識を増やしていかなくてはいけません。
なので、4年前以上前に入社した野々宮さん、多田さん、大久保さんくらいまでの人は、とても大変だったのではないかなと思います。
自分もどちらかというと古い考え方の社員です。
もう自分の仕事のやり方に慣れきってしまい、「こんなのわざわざマニュアル化することもない」と思ってしまうのです。
「人に伝えるのがとても手間」と感じ、とても抵抗がありました。
しかし、会社の方針となればやるしかありません。
2年ほど前から、「それぞれの業務を一旦マニュアルに落とし込み、他の人がそのマニュアルを見ながら業務をしてみる」という試みを始めました。
すると驚くことに、たくさんのメリットが出てきました。
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・非効率だったやり方に気づき、大幅に改善される
・マニュアルが修正・加筆され、誰が見ても分かりやすいものになる
・新入社員の人や新しい担当の人の業務を覚えるスピードが上がる
・担当の人の出勤日や出勤時間に縛られることなく業務が進む
・新しい人への指導を複数の人ができる
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これは、やってみないと分からないことでした。
同じ仕事ができる人が1人から2人に増えるだけで、会社としての馬力や自由度が飛躍的に上がったのを感じました。
いくつか、ダブルキャスト化に取り組んで成功した事例を紹介します。
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1、Web関係の分析
野々宮課長・齋藤→柳 に引継ぎされました。
WEBに関しては、1年以上私と野々宮課長の2人のみで行っており、他の人は用語も仕組も全く知らないという状態でした。
しかしそれでは集客の馬力が足りないということで、戦力アップをするために柳さんに引き継ぎをしました。
ここでの成果は、
・分析・指示をできる人が増えたため、WEB集客や管理の幅が広がった
・社内メンバーへの分析結果共有のやり方が改善され、分かりやすくなった
です。
柳さんは数字や分析に非常に強く、今ではWEBチームの頼りになる司令塔です。
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2、全国営業
齋藤→大久保 に引継ぎしました。
この引継ぎにより、「いままで営業マニュアルが無く、いままで個人の感覚だけでやっていた」と初めて気がつきました。そして、様々な会話パターンや、状況別のマニュアルを作成することができました
ここでの成果は、
・感覚でやっていた会話をマニュアル化することにより、最適な流れを再確認できた
・営業に複数人が行けるようになり、機動力が上がった
です。
新しく営業担当になった大久保さんも、持ち前のガッツでどんどん上達しています。
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3、カメラ撮影
野々宮課長→中谷 に引継ぎしました。
社内では「カメラ講義」という新しい講義が立ち上がり、野々宮課長から何回かにわけて構図や機器の使い方をレクチャーしてもらいました。
また、引継ぎの段階で一眼レフの使い方のマニュアルも作成してもらいました。
ここでの成果は、
・野々宮課長しか扱えなかった一眼レフカメラを扱える人が増えた
・カメラマニュアルができたため、新しく入ってくる人でもやり方が分かるようになった
です。
中谷さんは色彩や構図のセンスが抜群の為、最短で一眼レフの使い方をマスターし、今ではプロのような美しい写真を撮れるようになりました。
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4、採用面接
つい最近、社長→齋藤に引継ぎされました。
今までは、面接は一番最初から社長の高橋が行っていましたが、
今は履歴書の通過後、最初に私、齋藤がビデオ通話で面接をさせて頂くことになりました。
ビデオ面接も未知の領域のため、マニュアルを作り、更新しながら行っています。
私は新しいことをすること、改善していくことがとても好きなため、自分の特性を活かした配置にして頂いているなと思います。
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他にも、経理・Web画像編集・採用担当など、ほとんどの業務がダブルキャスト化されました。
必然的に1人の人が様々な業務を体験することになります。
すると、今まで隠れていた才能が開花されたり、その人の特技や性格などが思わぬところで発揮されたりしてきます。
私はエンジョブという会社を、成長できるいい会社だと新入社員のころから思っています。
そして、このダブルキャスト化が進んでからは更に面白い会社になったと思っています。
様々な仕事を体験し、得意なところで存分に自分の力を発揮する。
改善を進めながら、次の人に引継ぎする準備をすることで更に質が上がる。
その過程で、業務のマニュアルや行程がブラッシュアップされていく。
1つの仕事を何年もやっていると、「この仕事は自分しかできない」と優越感が出てきます。
すると、そのノウハウを人に教えることに抵抗が大きくなり、自分もその仕事から抜け出せません。
しかし、担当替えで複数の業務を担当すると、変化に強くなることができます。
また、様々な方面の経験をしたり、全体を把握することで自分のスキルがぐんぐん上がります。
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きっと新入社員の皆さんはエンジョブに入ったら、変化のめまぐるしさに驚かれると思います。
その時は、ぜひこの変化を楽しんでほしいと思います。
その時は、私たち先輩社員が凝り固まった考え方ではいけないので、自分自身も変化に強く、フットワーク軽く新しいことに挑戦していかないといけないなと思います。