就活生の皆さん、あなたはまだ間に合いますか!?
高橋純
コロナ禍の中、思い通りの就活が出来ず、
取り合えず内定が出た企業に就職を決めた人も多いと思います。
まあ、それも一つの選択です。
いい会社に入社したことが、イイ人生になるわけではなく、
憧れの職業に就いた人でも、3年勤めず離職される人は大勢います。
それはさておき、私がもし自分の息子・娘が就活をするとするならば、
「どんな会社にすればいいか?」
の問いに対して、こう答えるでしょう。
「研修に行かせてくれる会社がイイ!!」
殆どの方は知る術もない話ですが、実は世の中には二種類の会社が存在します。
それが、研修に社員を派遣する会社としない会社です。
ここでいう研修というのは、例えばトラックの運転手になるのに、
必要なトラックの免許を取得する研修、
作業に絶対に必要なクレーンの講習ということではなく、
1つのレベルをクリアしたら、
その次のレベルアップの為、スキルアップの為の研修の事です。
つまり目的が個人個人の人材育成をしているかどうかです。
学生の方にでも分かるように説明しますと、
中学生になり、塾に行かなくても勉強はある程度出来ます。
しかしながら、
更に才能を伸ばすためには、塾を行かせる家庭もあります。
もちろん、塾通いがいいのではなく、本人が行きたいと思った時に、
行かせて貰える環境なら有難いという話です。
そして塾通いと本人の努力・やる気次第では、
努力が実り、次のステージに上がれる場合があります。
一方、本人は行きたかったのですが、経済的な理由や家庭の方針により、
塾に行けない場合もあります。
それぞれの家庭の事情があり、これは仕方がないことです。
しかし、いつの間にか友人との勉強の差を痛感した人も多いはず。
これが社会人になっても続くのです。
会社も家庭と同じように、塾(研修)に通いたい、もっと勉強したい、
と子供(社員)が望んでも、そのような方針がない場合、
口に出すことも無く、そのまま数年間が過ぎます。
考えてみて下さい。
何の新しい勉強もせず、過ごした10年間の差は大きい!!
あなたが一定の年齢に達した時に、ITに関しては無知で、
社会人として何もビジネススキルがなく、経営など他国の話位に知らない。
そういう大人になっています。
もちろん、昔はそれで良かったのです。
時代の流れが遅く、変化が無かった。
でも今は違います。
私が子供の頃、絶対にどの家庭にも存在した、3種の神器、
「TV」、「新聞」、「家庭用電話」は、都心ではもう存在割合は低く、
地方においても家庭によっては、1つか2つはない場合もあるでしょう。
たった30年間でここまで時代は変化を遂げています。
そしてそのスピードは、益々速くなることでしょう。
だから私達は誰もが第一線で活躍出来るように、
業務のデジタル化、IT化を進めています。
その投資額、今期予算1億円です。
並行してIT人材育成にかける研修費も半端ない額です。
コロナ禍の影響で、主力である旅行業の売上は激減しましたが、
それでも関係なく、更に研修費用にお金と時間を投資しています。
設備投資は今しなくても会社は問題ありません。
研修も受けなくても業務は回っています。
それでも投資するのは、先ほどの「塾」と同様に、
10年先を見据えた投資に過ぎません。
では、何故研修に行かせない会社が殆どなのでしょうか?
それは、研修に行かせて時間と費用をいくら掛けても、
数年後に自社で働いてくれている保証など、何処にもないからです。
退職されたら、費用と時間はドブに捨てたのと同じです。
それでは行かせている会社はどういう考え方かと言いますと、
社員に武器を与えて、戦いやすくしている。という戦略的考え方です。
会社は必ず同じマーケットにライバル会社があり、競い合っています。
その戦いを有利に進めるためには、武器を与えたほうがいい。
昔ながらの営業トークで1件づつ訪問している会社と、
ランチェスター戦略を用いて、科学的に分析している会社では、
かける時間とコスト、成果が全然違います。
言うなれば、拳銃を持っている敵に対して、
罠を仕掛けて、正面に対峙せず勝つためです。
ただし、それだけではありません。
子供の塾と同様に、その人の将来の為という基本的理念です。
愛情というと重くなりますが、社員の皆さん1人1人のお陰で私(社長)が存在します。
仮に数年先に100%全員社員として存在する保証がなくても、将来性に投資する。
それが私の社長としての方針です。
ですから、私が自分自身参加する研修は、基本的に社員も同行し学んで貰います。
あなたが就職する先の会社が研修制度があるか無いか、
そしてその研修は一つの業務に担った必要性だけのモノかどうか、
10年後に友人知人とのスキルの差に気づくことがあれば、まだ幸いです。
普通は差が広がり過ぎると背中すら見えず、
会話をしても気づくことはないでしょう。
これが本当の「格差」です。
見える給料額の差などたかが知れてます。