才能がある人が必ずしも出世はしない理由
高橋純
学生時代、私より学問、運動、コミュニケーション、いわゆる才能において、
優れた人はわんさかいました。
現在、私は大した存在ではありませんが、
私より優秀で在りながら、
大成していない人をみながら、もったいないな
と思うことが少なくはありません。
それは現在、
採用面接をしながらもよく思います。
成功の定義はさておき、
会社で分かりやすい「出世」で考えてみましょう!
才能がありながら出世をしないとするならば、
それは仕事に対しての考え方にあります。
仕事とは、誰かの役に立つ必要があり、
そうであるからこそ、あなたの会社が存在します。
=======================
とするならば、出世するということは、
他の誰かを社内で誰よりも楽にすることを心掛ける人が
働いている同僚たちに支持され、
優遇されるようになるのは自然の摂理です。
=======================
ところが要領がよく頭がいい、仕事も早いのに、出世をしない人というのは、
一言でいえば、独りよがりなのです。
具体的にいえば、
自分の都合でしか仕事をしません。
損得勘定が強く、楽な選択をする。
自らを犠牲にして人を助ける精神がない。
一応、ここで言っておきますが、私はボランティア精神は皆無です。
決して出来た人間でもなければ、性格もいいわけではありません。
しかし、一生懸命働く仕事観は
学生時代からありました。
仕事観の根幹は子供時代に親の影響を強く受けますので、
そういう意味では親に感謝です。
話を元に戻しますが、誰かのために働く、役に立つからこそ、
その仕事が存在する以上、
自分のことを優先する考え方を変えなければ、
どの会社でも、出世は難しいと言わざるをえません。
あなたは無駄を嫌うかもしれません。
だからこそ、この精神、考え方は解りづらいことでしょう!
そこでこれをプライベートに例えてみます。
例えば、家事代行を依頼したとしましょう!
時間通りに来て、時間で終わる。
きちんと丁寧に綺麗にして帰る。
そこで定められた料金をあなたは支払います。
これって、当たり前のことですよね!
当然の流れの中に、ある日、
まったくそうでない人が現れます。
その人は、時間より早く来て、
定まった時間より長く働き、愛想を振り撒き、
依頼していないところ、契約以外のところを、
汚かったので...と掃除をしてくれました。
さて、あなたはどう思うでしょうか?
いいえ、あなたではなく、一般的にどう思うか?
多くの人は感動したり、感謝したり、
人によっては指名をするようになったり、
何かしらお礼の品を与えたりすることでしょう。
これこそが『出世』コースなのです。
=================================
決して長時間労働が...というわけではありません。
お客様からみた仕事とは、
規定通りではない人に感謝、感動、お礼をしたくなるということです。
働く姿勢こそ、
スキル以上に信頼を得るのです。
=================================
それはお客様以外、つまり上司でも社長でも、
同じように感じるのが当然です。
スキルが高い人で出世しない人がいるとするならば、
『無駄な努力』をしてこなかった人だと私は思います。
学生時代でいえば、
もう卒業だからと勉強を止める。
そんなに頑張ったって、
もう試合は負けが決定したといい最後まで全力でプレーしない。
それはそのとおりなのですが、
その要領の良さが自分の成長機会を奪っていくのです。
お客様は自分の対応を要領よくして欲しい、
手を抜いて早くして欲しいとは、
大抵の場合は思いません。
上司、社長も同じことなのです。